経済学の杜(ミラー)

公務員試験・外交官・国税専門官・中小企業診断士・不動産鑑定士などの経済学の試験対策情報を提供します。

話しの核心

何か回答を「話し」を媒介に伝達しようとするとき、必ず地域差が含まれるので理解が困難な場合があります。

youtubeなどで、試験の解説講義の動画がアップされていますが、筋の展開からおおよそその講師のバックグラウンドが含まれることがあることを取り上げると、例えば、

関東の人は、「あれは面白かった」、「この問題はやさしかった。」といったなどの印象や感想が多く、それらとQ&Aがごっちゃになっているので何が核心なのかわかりづらいです。

関西の人は。「今日、朝起きてな」、「飯を食ってな」、「バスに乗ってな」・・といった無駄な筋を設定するので、これもどこが核心なのかわかりづらいと感じます。

お互い同地域の住民であれば、その中から回答をピックアップできるのかもしれませんが、やはり「話し」という伝達手段は難しいはずです。


全国共通の認識で、Q&Aを明確に完結されることは極めてハードルが高いと感じるはずですが、今の学生はこれを世界レベルで達成しなければなりません。

ナッシュ均衡

 経済学部出身なら当然にお馴染みですが、公務員試験や資格試験の勉強をしていて、「ゲーム理論」から初めてナッシュ(1994年・ノーベル経済学賞)という人物を知る人もいるでしょう。

 このナッシュという天才、少しでも数学に興味がある人にはかなり魅力的に映るはずです。

実は、彼を描いた映画もあり、それがあの有名な「a beautiful mind」(邦題:ビューティフル・マインド)です。<アカデミー賞では作品賞、監督賞、助演女優賞、脚色賞を受賞し、ゴールデングローブ賞では作品賞(ドラマ部門)、脚本賞主演男優賞助演女優賞を受賞しています>。

 試験勉強中で、DVDを観る時間がないと思われますが、試験が終わって時間ができたら、観てみる価値は十分にあります。

※ナッシュの人物像から妻のアリシアは切り離せない存在ですが、実は1963年に離婚し、2001年に再婚しています。


A Beautiful Mind Ending Scene

 

「作品」はどこから産出されるか?

大学生が読む思想家の著作には、マルクスエンゲルスドゥルーズ=ガタリ、ネグり=ハートのような2人の共著があります。

これは1人の人間が描く世界感ではなく、2人の間、つまり安定性ない状況の中から作品が孕むと考えても良いでしょう。(ゲーム論的には3人、三角形構造になれば安定しますが)


同じ作家業でも、最適な言語を見つけるような翻訳業は共同作業が難しい仕事の1つであり、完成度が高くてもなかなか評価されません。
しかし、最適な言語を見つけるわけでもない思想書が2人の共著がうまくいくにはいろいろな理由もあります。

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日本はモノづくりの国であるが、もともとモノづくりをする人の多くは自尊心を満足するためにやっているので、共同でやったり、手伝ったりすることが苦手な人がいて、どういったプロセスで力を合わせて完成させていくのか、そのマネジメントが極めて難しく、企業の頭痛の種でもあります。

そう考えると、2人の巨匠が協同で作業をするとなるとその自尊心のぶつかり合いの激しさを増すように思われますが、実は、そのレベルに達するとすでに「言論」の領域を超えるので、ほとんど凌ぎはなくなると思われます。

不安定であって、伝えたいことがあるけど、それに該当する適切な言語が存在しない。
そこで、ようやく伝えるためにモノを作ったり、何らかのパフォーマンスをするわけです。
モノをつくるために、モノを作る。こうした二重構造(二重創作性)があることも言えるでしょう。

つまり、2人での共著というのは、そこには言語化させていない多くの財が交換されているのです。これは、夫婦や家族間で交換される財も同様で、そこをいかに読むかがまた楽しみの1つでもあります。

人類は言語を習得する前に、数を数えたり、算術的な発想を持っていたと言われているので、突き詰めれば、今後さらに、思想も数学的な道へと入っていくと思われます。

数字は無限にあり、見えて認識できるのはほんの一部に過ぎません。

















言葉では、真意は伝わらない

自分が自分らしく自然体でいられる時間を獲得することは極めて難しい。

 美術や音楽のような芸術の世界は、日常の言語(国語)空間では考えらえないほど多彩で多様なコミュニケーションを実現させることができるが、その世界に足を踏み入れると生活そのものを失うことになってしまう。

 ただ、自分が歩いてきた道で、出会った芸術家は比較的、生活を超えて、自分自身の「道」の獲得に成功していると思われる。

 私にとって数学や経済学は家業であり、美術の一環、デッサンみたいなものだと思っているが、年齢とともにかなり精度が落ちてきている。10年以内に、また本格的に美術界に復帰して鍛え直そう。日本の美術がリベラル・アーツを網羅していることを証明する。



               中條伊穂理 作

日本銀行の展望レポート(1月)

日銀は先行き経済や物価の見通しを「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)として、年4回(1月、4月、7月、10月)に公表します。 経済事情・時事問題対策にざっと参照されたい。

2017年1月(基本的見解) [PDF 383KB]

2017年1月(背景説明を含む全文) [PDF 3,784KB]


出典元(日本銀行:金融政策)

国家総合職「経済理論」の過去問解説(19)ソロー成長モデルの労働者一人あたりの実質GDPの水準、経済全体のGDPの成長率


国家総合職「経済理論」の過去問解説(19)ソロー成長モデルの労働者一人あたりの実質GDPの水準、経済全体のGDPの成長率

 

計算が少し面倒ですが、これが国家一般職や地方上級に流用された場合はもっとスッキリした問題になるはずです。

「労働者1人あたりのGDP」の計算はもっと楽にできそうな気がしますが、ここではノーマルに解いています。楽に解く方法が発見できればまた報告します。


問題
http://www.mogijuku.jp/sougou24.pdf

 

ミクロ経済学 「攻略」 ちょっと64回目 貿易三角形(TPP関連問題-03)


ミクロ経済学 「攻略」 ちょっと64回目 貿易三角形(TPP関連問題-03)

※説明の中で、「輸出」、「輸入」と言っていますが、ミクロ経済学なので「輸出量」、「輸入量」と数量を表した方が正確でした。

※生産要素が2種類で丸っこくなる生産可能性曲線の場合、完全特化にはなりません。これは生産量の上昇に伴い機会費用が上昇するためで、比較劣位の財も一定量は生産し続けると考えます。

ミクロ経済学 「攻略」 ちょっと64回目 
貿易三角形(TPP関連問題-03)

洋泉社「攻略!ミクロ経済学
(茂木喜久雄 著)

説明箇所(P348)